一般社団法人埼玉県建設業協会

トピックス 2022年12月号

公共事業予算の増額など
市長会などに要望書を提出

 当協会は、公共事業予算の増額並びに改正品確法・運用指針の適切な運用等について、11月7日に埼玉県町村議長会(会長・小峯松治川島町議会議長)、11月8日に埼玉県市議会議長会(会長・大石健一所沢市議会議長)、11月29日に埼玉県市長会(会長・富岡勝則朝霞市長)、11月29日に埼玉県町村会(会長・井上健次毛呂山町長)対し要望を行った。要望活動には伊田会長をはじめ、副会長、各地域の支部長などが参加した。
 要望書では、まず、地域の建設業は県民の安心・安全を守るという重要な役割を担っているが、現場では、建設業就業者の高齢化と若手技術者の不足により、年齢構成の偏りや人手不足が深刻化しているとした。その上で、将来にわたって社会資本の整備・維持管理及び災害対応などの社会的責務を果たしていくためには、安定した経営と若手人材の確保が不可欠であり、継続的な公共投資のもとに適正な利潤を確保し、賃金をはじめとした労働条件を改善できる経営環境が必要として、下記の事項を要望した。
重点要望事項は次のとおり。
 ◇公共事業予算の増額確保
地域の建設業が安定的な経営のもとで現場力・施工力を維持向上することが必要です。このため公共事業予算の安定的な増額確保をお願いいたします。
 ◇改正品確法及び運用指針の徹底について
品確法に定められている次の事項が適切に実行されますようお願いいたします。
@市場における労務、資材などの取引価格、施工の実態などを的確に反映した予定価格の適切な設定
A最低制限価格及び低入札価格調査基準の適切な設定及び運用
B施工時期の平準化
C働き方改革、天候や人材確保期間などを踏まえた適切で柔軟な工期の設定
D適切な設計変更(設計変更ガイドラインの制定と適切な運用)
 ◇前払金関連制度の改善
多くの地方自治体において設定されている前払金支出限度額の撤廃と中間前払金制度の導入が図られるようお願いします。

市長会 市議会議長会
町村会 町村議長会

土木の日のイベント さいたま県土
「はたらくくるまの広場」開催

 埼玉県さいたま県土整備事務所と当協会さいたま支部は、土木の日のCCIイベントとして「はたらくくるまの広場」を11月11日午前10時から、さいたま県土整備事務所南駐車場で開催。浦和つくし幼稚園の園児138名を招待した。
 このイベントは、建設業のイメージアップのほかに、未来を担う子供たちにモノづくりを見て、触れて、体験してもらうことで、その面白さを伝えるとともに、建設業が地域の安全安心の下支えに貢献していることを理解してもらうことを目的に開催している。澤所長は、「安全に気を付けて、楽しく遊んでください」と呼び掛けた。関根支部長は、「建設に触れて、楽しむ中で建設を学んでください」とあいさつした。
 広場にはさいたま支部の会員会社が建設機械などを用意し8つのブース(コーナー)を設置。見学、試乗、実験などのブースのほか、働く車キッズパーク、ふれあい広場、ラジコン操作コーナー、スーパーボールすくいコーナーなど遊びの空間を設けた。園児は数班に分かれて各ブース、コーナーを回り、初めて触れる建設機械の大きさや、高所作業車の高さに歓声を上げ、建設に関連するゲームに興じた。


埼玉県下水道局が災害対応訓練
朝霞・比企支部が参加

 埼玉県下水道局は、11月1日午前8時30分から埼玉県流域下水道の幹線管路、全下水処理場(9カ所)ほかで大規模地震を想定した下水道施設の災害対応訓練を実施。当協会の朝霞支部と比企支部が排水ポンプ・土嚢の設置などの実動訓練に参加した。
 水道局では災害時の対応について、BCP(業務継続計画)の策定や民間団体との災害時支援協定の締結など、これまで災害対応体制の枠組みを整備してきた。今回は、この枠組みに基づき、県内の協定締結民間団体、市町・組合、下水道公社と連携して、大規模地震を想定した市街地や水循環センター(下水処理場)での緊急点検、応急対応訓練を実施した。訓練では、県内の協定締結民間団体、市町・組合、下水道公社、包括的民間委託事業者と連携し、災害発生時の対応手順を確認するとともに、習熟度の向上を図った。
 埼玉県内で最大震度6強の地震が発生し、幹線管路が破損して市街地で汚水が溢れ、下水処理場が破損して汚水処理機能が停止するなどの被害が発生したと想定。災害時復旧支援に関する協定締結民間団体と連携した応急対応訓練を行った。
 訓練参加機関は埼玉県、市町・組合56団体、埼玉県下水道公社、包括的民間委託事業者、埼玉県建設業協会、日本下水道管路管理業協会、埼玉県建設コンサルタント技術研修協会。
 幹線管路(市街地等での溢水への対応)の実施場所は三崎中継ポンプ場(さいたま市)、さいたま市内、杉戸町内。市町・組合、下水道公社が被害状況を把握し、協定締結民間団体への支援要請。日本下水道管路管理業協会による汚水の移送などが行われた。
 下水処理場等(汚水処理機能の停止等への対応)の実施場所は新河岸川水循環センター(和光市)、滑川町内。下水道公社が被害状況を把握し、協定締結民間団体への支援要請。当協会と連携した仮設沈殿池の設営などが行われた。また、協会本部でも連絡・報告の訓練が実施された。

下水道施設被害への対応のイメージ(過去の訓練から)

令和4年度埼玉県優秀建設工事施工者表彰式
会員企業 の18工事などが受賞

 埼玉県は11月17日午前10時30分から、知事公館で「令和4年度埼玉県優秀建設工事施工者表彰式」を開催した。表彰は36回目。
 県は、令和3年度に完了した埼玉県が発注した工事2455件から、優秀賞11工事、特別奨励賞11工事を選出。大野知事がそれぞれに表彰状を手渡した。なお、受賞22工事のうち、土木部門の15工事、建築部門の2工事、設備部門の1工事―合計18工事が当協会会員企業の施工によるもの。
 大野知事は、「皆さんは卓越した技術力、豊富な経験を基に他の模範となる工事を実施し、完成させた。そのご努力に敬意と感謝を申し上げる。県は、地域の建設業が今後も持続的な発展を遂げることのできるよう、生産性の向上、働き方改革を支援していく。皆さんと一体となって建設業の明日を築いていくことができたら幸いだ」とあいさつした。
 来賓として出席した当協会の伊田会長は、「受賞を機に一層、技術力の向上に努め、県内建設業の発展に貢献することを期待する。生産性の向上、働き方改革実現には安定した経営基盤を築いていくことが必要。公共工事の発注者には、公共事業予算の確保とともに、施工時期の平準化、県内企業の受注機会の更なる拡大をお願いする」、星野埼玉県建設産業団体連合会会長(当協会常任顧問)は、「受賞は建設産業で働く我々にとって大きな励みと誇りとなる。今後も建設業が地域の守りてとしての使命を果たしていくためには、魅力ある建設産業とならなければならない。より一層のご尽力をお願いする」と祝辞を述べた。
 受賞者を代表して、西山建設の西山社長は、「担い手の確保などのため、より魅力的な職場環境の整備に努めたい。今回、工事内容を評価していただいたことは大きな励みとなる。さらなる社会的な責任を全うすべく努力していく所存だ」と謝辞を述べた。
受賞した会員企業と対象工事は次のとおり。
 【優秀賞】
 土木部門
◎島田建設工業―社会資本整備総合交付金(河川)工事(渋井水門本体工その3) ◎秩父土建―社資(砂防)工事(坊平橋架換工その1) ◎新井工務店―総U加)舗装指定修繕工事(野原工区)419 ◎増田工務店―河川改修(水辺)工事(護岸修繕工)551 ◎西山建設―2006バリアフリー安全対策工事 ◎金杉建設―総A除)5021社資交付金(街路)整備工事(柳之宮橋迂回路整備工その1) ◎シン建工業―南部流域処理場2号焼却炉躯体築造2工事
 建築部門
◎小川工業―総選除)020行改第303号行田浄水場次亜注入棟建築工事
 【特別奨励賞】
 土木部門
◎こぐれ建設―2はつ会第402号水路護岸工事◎日清建設―交付金(河川)工事(石橋上流左岸樋管工) ◎宮崎土建工業所―社会資本整備総合交付金(橋りょう整備)工事(藤沢橋迂回路築造工) ◎関口組―(ゼロ債務)社会資本整備総合交付金(改築)工事(その1) ◎大恒建設―5054街路整備工事(吉川橋地盤改良工その2) ◎初雁興業―020大修第001号勝瀬サージタンク前漏水復旧工事 ◎山ア建設―020庄改第211号取水口改修工事 ◎島村工業―総選除)019水整第402号高倉中継ポンプ所送水管等接合工事
 建築部門
◎守屋八潮建設―30県住熊谷玉井団地第1工区建築その他工事
 設備工事部門
◎オキナヤ―21嵐山郷エネルギー棟ボイラーほか設備改修工事

受賞者と来賓などで

カーボンニュートラルへの取組
建設業経営講習会

 当協会と埼玉県建設産業団体連合会、東日本建設業保証埼玉支店の共催による「建設業経営講習会」が、11月21日午後2時から建産連研修センター大ホールで開催され、会員企業28社の経営者・管理職など32名が受講した。
 冒頭、主催者を代表して、当協会の伊田会長が、「カーボンニュートラルは時代の流れであり、建設業界も無縁ではない。各企業は、これから自らの脱炭素化や脱炭素ソリューションの提供に取り組んでいく必要がある。本日の講演を今後のカーボンニュートラルの取組に対する貴重なヒントとしていただきたい」とあいさつした。
 当日の講演には、カーボンニュートラルに取り組む大成建設から2名の講師を招いた。サステナビリティ企画部の木戸口潤部長は、「建設業とSDGs〜環境・社会・経済の調和と持続的発展に向けて〜」をテーマに講演。地域建設業がSDGsに取り組む意義、他社の事例の収集方法などを説明。「SDGsへの取組は、ビジネスに参加するための必須条件になりつつあり、建設業も例外ではない。まずは、身近な、できることからやってみることが大切」と説いた。環境マネジメント部環境広報室の岩崎広江室長は、「脱炭素社会の実現に向けた大成建設の取組み」と題して講演。脱炭素をめぐる社会情勢を説明した後、大成建設グループにおける目標達成に向けての取組を解説。原材料の調達から施工・運用段階まで、どのような工夫を施しているか説明。サプライチェーン全体で取り組み、これをマネジメントしていくことが重要とし、「取引先はサステナビリティ課題を解決していく上で鍵となる重要なビジネスパートナー」と語った。


第32回暴力追放・薬物乱用防止埼玉県民大会
安全・安心を県民全員で

 埼玉県暴力追放・薬物乱用防止センター、埼玉県警察本部は11月7日午後1時30分から、「第32回暴力追放・薬物乱用防止埼玉県民大会」を埼玉会館大ホールで開催。当協会から伊田会長らが参加した。会場には建設業関係者を含む約500人が参加し、大会宣言を採択するなど、あらためて暴力団追放などに向けた取り組みを誓った。
 大会ではまず、富岡勝則理事長(朝霞市長)、高柳三郎副知事、鈴木基之県警本部長があいさつに立ち、暴力追放・薬物乱用防止に取り組む決意述べた。
 表彰式では、暴力追放活動功労者11名、暴力追放・薬物乱用防止活動功労者6名、暴力追放功労団体6団体、暴力追放・薬物乱用防止功労団体5団体を表彰した。最後に、大会の趣旨を広めるため、「暴力団を恐れない、暴力団に金を出さない、暴力団を利用しない、暴力団と交際しない」の埼玉県暴力団排除条例の基本理念実践と「薬物乱用はダメ。ゼッタイ。」を合い言葉とし、県民総ぐるみで「安全で安心な住みよい埼玉」を実現する大会宣言を行った。
 その後、特別講演として、埼玉弁護士会民事介入暴力対策委員会の吉澤俊一弁護士が、「悪質クレーマー対策の基本」と題して講演した。

▲ページTOP