当協会は、「令和5年度埼玉県への施策並びに予算編成に対する団体要望」に関し、9月12日午後午後1時30分から県議会議事堂で県議会公明党議員団、午後2時から埼玉県議会民主フォーラム、午後3時から県議会無所属県民会議との意見交換(ヒアリング)を行った。また、9月20日午後2時30分から県議会議事堂で自民党埼玉県支部連合会との個別ヒアリングで意見交換した。伊田会長をはじめ、小川副会長らが参加した。意見交換では、当協会から「公共事業予算の増額確保と県内(管内)業者の受注の拡大」など3項目を要望した。
伊田会長は、各会派との意見交換の冒頭、「昨今、国際情勢が厳しく、新型コロナ感染症が収束しない中、いろいろな予算が要求されるようになっている。私たちとしても、国土強靭化を代表とする国民の命と財産を守るための予算がしっかりと継続されるのか、不安を感じている。特段のご配慮をいただき、建設業の構造改革などを進められるようにしたい」とあいさつし、磯田専務が要望書の内容を説明した。各会派は各要望に一定の理解を示すとともに、地元建設業の現状把握に努めた。
要望の概要は次のとおり。
■公共事業予算の増額確保と県内(管内)業者の受注の拡大について
@適切な条件設定による県土整備事務所管内の建設業者への発注(中小規模工事における入札参加資格要件を管内のみとするなど)A管内建設業者を対象とする地域維持管理工事の継続的確保B大規模工事(WTO対象外)について県内企業への優先発注CWTO対象工事のJV条件の設定
■働き方改革の推進について
施工時期の平準化=限られた人材、資機材を効率的に活用するため、年間を通じて工事量が確保されるような取組みを工期の適切な設定=週休2日制の定着や長時間労働の削減に向け、工期や労務費・間接費等の補正を適切に設定?円滑な工事による生産性の向上=工事が中断することのないよう関係者調整など発注時点での配慮を?工事書類のスリム化=工事書類作成のために多くの時間を必要としているため、その効率化・スリム化を
■改正品確法及び運営指針の市町村への徹底について
全ての市町村において品確法及び運用指針に基づき、次の事項が適切に実行されるよう、指導・徹底を。
@市場における労務、資材などの取引価格、施工の実態などを的確に反映した予定価格の適切な設定Aダンピング対策の強化(最低制限価格及び低入札価格調査基準の適切な設定・運用)B施工時期の平準化と適切な工期設定及び適切な設計変更
県議会公明党議員団と | 埼玉県議会民主フォーラムと |
無所属県民会議と | 公共工事予算などで意見交換 |
伊田会長と小川副会長らは9月12日午後1時に埼玉県庁を訪ね、7月8日付で就任した山本悟司副知事と懇談した。山本副知事は、関東地方整備局道路部長などを歴任。前任は国土交通省大臣官房付。SDGs、カーボンニュートラル、防災・減災、建設DX、働き方改革などを話題に語り合った。
右端が山本副知事 |
国土交通省関東地方整備局は入間川右岸で、9月2日午後2時から「鋼矢板二重式仮締切」の現地見学会を開催。当協会から、伊田会長、小川、中原、島村の各副会長のほか、各社の工事部門責任者など56名が参加した。
開催場所は荒川上流河川事務所管内で、「R3入間川右岸古谷樋管改築工事」(入間市古谷上地先)の施工現場。工事受注者である戸田建設関東支店の協力で実現した。
関東地方整備局管内において堤防決壊が発生した場合には、「鋼矢板二重式仮締切」が応急復旧堤防の基本構造となる。一方、「鋼矢板二重式仮締切」は施工事例が少なく、近年ではタイロッド式鋼矢板護岸の施工事例もほとんどないことから、令和元年東日本台風洪水における堤防決壊個所で「鋼矢板二重式仮締切」を施工した現場においても、緊急復旧工事担当した建設会社の技術者の苦労が多かった。
工事担当した建設会社の技術者の苦労が多かった。今回の現地見学会は、実際に施工された「鋼矢板二重式仮締切」の実物を現地で見て、施工手順等を学ぶことにより、堤防決壊時等緊急時の対応に備えた技術的知見と技術力の向上を図ることを目的として開催した。当協会は、地域の安心安全を担うものとして、会員の技術力向上に役立てるために参加。説明を熱心に聞き、真剣な眼差しで現場を見学した。
伊田会長らが現場を見学 |
令和4年度(上期)建設業経理検定試験が9月11日に、建産連研修センターと獨協大学で行われた
受験申込者は延べ803人で、このうち受験者は延べ458人。受験率は57.0%。受験科目別の受験者の内訳は、1級財務諸表に69人、1級財務分析に46人、1級原価計算に67人、2級に276人
この検定試験は、建設業振興基金が各都道府県建設業協会などに委託して全国一斉に実施したもので、主会場の建産連研修センターでは、試験監督および試験監督補佐に、協会職員と埼玉県建設産業団体連合会職員、外部派遣のスタッフが、2級の一部試験会場となった獨協大学では、協会職員と埼玉県総合建設業協同組合職員、外部派遣スタッフが当たった。
建設業労働災害防止協会埼玉県支部(島村健支部長)は9月13日午後1時30分から、埼玉会館で建設業労働災害防止協会本部の後援による第49回埼玉県建設業労働災害防止大会―ヒヤリ・ハット活動推進運動埼玉の集い―を開き、安全優良事業場賞や個人・職長賞などで9社・16人を表彰するとともに、「墜落・転落災害」の撲滅をはじめとする「三大災害」の防止対策の徹底、リスクアセスメントの普及・定着、職場環境改善対策とメンタルヘルス対策の推進―を重点目標とする「安全の誓い」を宣言した。
大会には、埼玉労働局、当協会などの来賓のほか、県内建設業の安全衛生担当者らが参加。安全行動推進に功績があった事業場・個人を顕彰するとともに、安全の誓いで今後の安全行動推進方針を確認。安全講和などで安全確保の方法を学んだ。
開会に先立ちあいさつに立った島村支部長は、「昨年の県内建設業における死亡・休業災害は前年に比べ増加し、誠に残念な結果となった。本年に入っても猛暑の影響により熱中症による死亡災害の発生等、依然として憂慮すべき状況にある。県内建設業者が一丸となり、具体的な防止対策に取り組んでいかなければならない。第8次建設業労働災害防止5カ年計画の最終年度を迎え、協会としても計画の達成に向け積極的に展開していく方針だ。さらには、ヒヤリ・ハット活動推進運動埼玉を引き続き実施する。建設業では、技能労働者の不足や若年入職者の減少などが労働災害の要因になることが懸念されており、労働環境を整えていかなければならない。国の基幹産業である建設業に従事する方々が悲惨な労働災害に遭わないよう、労働災害の根絶に向けて効果的な労働災害防止対策を展開していくので、より一層のご協力をお願いしたい」と呼び掛けた。
表彰式では、安全優良事業場賞9社と功労賞9人、職長賞7人に対し島村支部長から表彰状と記念品が手渡された。
また、来賓として久知良埼玉労働局長をはじめ、当協会の中原副会長、建設業労働災害防止協会の小笠原事業部長(今井会長の代読)があいさつした。久知良局長は、「埼玉県内では熱中症による労働災害が多発している。建設業では依然として墜落・転落災害による死亡が多い。労使一丸となった防止対策を徹底していただきたい」と述べた。中原副会長(伊田会長の代読)は、「安全への取組はいついかなる時でも建設業の最重要課題だ。安全文化が建設業界に定着し、労働災害事故を根絶することを強く願う。安全への取組を進めるため、皆様のご支援・ご協力をお願いしたい」と語った。
休憩を挟み第2部では、「ヒヤリ・ハット活動推進運動埼玉」の実施について建設業労働災害防止協会埼玉県支部の上村労働災害防止活動推進委員が発表。建設業労働災害防止協会(本部)の内田安全管理士が「建設工事の安全衛生管理について」と題し安全講話を行った。
表彰された安全優良事業場と個人の受賞者は次のとおり(敬称略)。
【事業場賞】
▽岩田建設▽米川工業▽吾妻工業▽永田建設▽伸栄電設工業▽金杉建設▽日栄建設▽久保田建設▽ナカケン
【個人賞(功労賞)】
▽伊藤喜久(ユーディケー)▽佐藤良二(菅土木)▽田中広之(千代本興業)▽島崎勝信(時田工務店)▽降田亮市(田島建設)▽松本晴道(矢島組)▽築地道夫(築地工業)▽折戸敏幸(イートラスト埼玉)▽新井勉(?田総合建設)
【職長賞】
▽五十嵐秀一(鳴海建設)▽?見友則(ルドルフ建設)▽相馬純一(真下建設)▽堀澤敬(日開設備工業)▽新井達也(矢島工務店)▽長倉はじめ(小川工業)▽磯田孝之(日新テクノ)