当協会は4月6日に埼玉県庁を訪れ、大野知事宛てで、「資材価格の高騰を踏まえた対応について」の緊急要望を行った。伊田会長と小川副会長らが参加。県側は北田県土整備部長が対応し、「対応を準備したい」と答えた。
新型コロナ後の世界的な景気回復や物流の停滞など伴う燃料や資材の高騰により、建設物価調査会の推計によると、3月の建設資材価格は令和3年1月と比べ16%(建築20%、土木10%)上昇している。さらに、ロシアによるウクライナ侵略などの地政学的な変化が世界の原油価格や需給に大きな影響を与える可能性があり、引き続き資材の急激な上昇が懸念される。担い手の所得上昇を図りながら、建設業が社会資本の整備・維持管理及び災害対応などの社会的責務を果たしていけるよう、次の事項について特段の配慮を要請した
■設計単価の迅速かつ的確な見直しについて
工事等の積算に用いる単価については、資材動向を注視して見直し時期の短縮を図るとともに、市場価格に沿った的確な単価の設定をお願いします。
■スライド条項の適切な運用について
受注者の発議で開始されるスライド条項の適用は、近年の事例も少なく、手続等が煩雑であることに加え、算出に用いる単価も双方が合意しなければ発注者が定める積算単価以外を使用することができないという規定でありその基準も明確になっておりません。
このため、@総合的な相談窓口の開設Aスライド条項を簡便に利用できるような事例集やマニュアル等の作成B説明会の開催―などできるところから早期に進めていただくようお願いします。
北田部長(右端)に要望書を手渡す |
令和4年度新入社員研修会が4月12〜13日、14〜15日の2回に分け、伊奈町の埼玉県県民活動総合センターで開催され、会員企業41社から131人(うち女性31人)の若者が参加した。
今回はコロナ禍の対応として、通常3日間で実施している研修を2日間に短縮したほか、 研修会を2回に分けて参加者を分散。宿泊も取り止め、各日9時30分に研修会場に集合した。第1回の研修会には17社66人が参加。12日9時30分からの開講式で主催者を代表し、当協会の島村副会長(働き方改革委員会・委員長)が「建設業は社会に欠くことのできない業種だ。安心・安全の担い手という役割を将来に渡り果たしていくためには若者の力が必要。研修で社会人に必要な基礎を身につけ成長して欲しい」とあいさつした。閉講式では、中村業務部長が研修の成果を讃え、地域建設業界で活躍に期待すると述べた。第2回の研修会には24社65人が参加。開講式では島村副会長、閉講式では野川専務理事があいさつした。
講師は4日間にわたり富士教育訓練センター講師の花輪孝樹氏などが務めた。花輪講師は、「研修は仕事。学生気分を切り替えてほしい」と呼び掛けて講義を開始した。2回の研修とも、1日目はまず、オリエンテーションで研修の心得を説き、受講での態度、集団行動の決まり事を説明。その後、講義を開始した。まず、「社会人としての責任と義務」と題し、新時代を切り開く人材として何が求められているかを説き、「常に仕事は100%を求められる」などと各自の自覚を求めた。午後からは参加型で講義を進めた。あいさつの仕方など、社会人としての基本動作を説明。ビジネスマナーを実践演習し、電話対応や、敬語、文書作成の基本を学んだ。
2日目の講義は、まず、「仕事に取組む決意」と題するグループ演習でプロ意識の確立を図った。その後、「実践話法演習」として自己表現とコミュニケーションの方法などを解説。午後の講義では、スピーチの演習を行い、実践話法の成果を確認。「他己改善と自己活性法」の講義では、社会人としてより良い自分をつくる心得を説いた。全ての講義終了後は、研修レポートとアンケートを提出した。
挨拶する島村副会長 |
花輪講師が社会人の心得を説いた |
グループに分かれて話し合い |