一般社団法人埼玉県建設業協会

トピックス 2022年1月号

働き方改革を学ぶ
建設業経営講習会

 当協会と埼玉県建設産業団体連合会、東日本建設業保証埼玉支店の共催による「建設業経営講習会」が、令和3年11月30日午後1時30分から建産連研修センター大ホールで開催され、会員企業の経営者・管理職など約90人が受講した。
 冒頭、主催者を代表して、当協会の野川専務が、「建設業の時間外労働の上限規制まで2年4カ月となっている。働き方改革は担い手確保のための重要な方策であり、何としても進めなければならない。本日の講習会を今後の業務改善の一助としてほしい」とあいさつした。
 当日の講演は、「建設業における働き方改革」が全体テーマ。第1部では、日本コンサルタントグループ建設産業研究所パートナーコンサルタントで社会保険労務士の大林孝之氏が、2024年4月に施行される「働き方改革関連法(特に時間外労働の上限規制)」について解説。新たな法適用への円滑な対応として、現状を把握し、効率化、元請(発注先)の協力、機器の活用などに取り組むことを説いた。
 第2部では、日本コンサルタントグループ建設産業研究所建設営業・人材戦略研究室の酒井誠一室長が、「経営トップ主導で進める働き方改革の実際」と題し、働き方改革へのアプローチの仕方を指導。@今からの経営トップを中心とした組織的な取組Aできないと決めつけずにトライすることが始めの一歩B現場任せにせずに本社と現場が一体となって進める、をポイントとして挙げた。


「建設DX推進室」を見学
3次元を体験

 伊田会長をはじめ役員と事務局の計11名が、令和3年12月14日に国土交通省関東地方整備局荒川調節池工事事務所を訪れ、午後1時30分から荒川第二・三調節池「建設DX推進室」を見学・体験した。
 荒川調節池工事事務所は、測量・地質調査から設計、施工、維持管理まで、BIM/CIM等3次元データの活用やICT等の新技術を導入し、建設生産・管理システム全体の効率化に向けたDX(デジタル・トランスフォーメーション)を進めている。荒川調節池事業の BIM/CIM等3次元データを体験できる「建設DX推進室」を設置しており、協会役員は、工事のどの段階でどのようにDXが活用されているかを見学・体験し、DXへの知識を深めた。

ゴーグルでバーチャル体験

関東建設(大里支部)のインターンシップ
日大生の実習報告書

 当協会会員の関東建設は、インターンシップで日本大学生産工学部土木工学科環境都市コース3年生の三浦梨花さんを迎え、生産実習を行った。三浦さんの生産実習報告書の概要を掲載する。

■動機と目標
 今回の実習で実際の現場での作業に関わることで技術者としての責任感を意識することができるのではないかと思ったからです。将来は、道路設計に関わる建設コンサルタントへの就職を志望しているのですが、実際に現場で作業を行うことで安全性や計画通りに遂行する責任感を持てると考えました。実習を通じた成長目標として、ジェネリックスキルでは自律的に行動する力、テクニカルスキルでは情報収集、分析するカの向上を設定しました。

■実習内容
 今回の実習では、主に3つの工事現場に行かせていただきました。1つ目は草刈現場に行き、実際に出来形の測定を行いました。2つ目は電線共同溝の現場で試掘作業を見学して、その工事が行われる道路全体の水準測量を行いました。早く、結果に誤差のない、安定した測量が行えるよう、繰り返し測量を行いました。3つ目はバリアフリーの安全対策工事です。工事が行われている現場を一通り見て、図面と照らし合わせる作業を行い、図面の見方を理解しました。大学では基本的な測量機器の扱い方などを学びましたが、扱い方を復習するなどして理解できるようにしておくことが大事であると感じました。

■実習成果
 この実習で平面図、縦断図を確認し、既存の図面の問題点を挙げ、施工性や安全面を考慮し最良となる案を提案することができたと思います。この経験を通じて私は、目標として掲げた情報収集、分析するカ、自律的に行動することについては一定程度達成することができたと思います。ただし、実習に参加してみて、技術者としての専門的な知識が足りない部分があることが明確になりました。

■将来展望
 技術者として専門的な知識、技術を伸ばし確かな技術で安全な工事を行うことで、実習先の方々のように周りに愛される技術者になりたいと思います。

丁張り確認のようす

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