平成30年度(上期)建設業経理検定試験が9月10日、上尾市の聖学院大学で行われた。
受験申込者は延べ534人(前年比14人増)で、このうち受験者は318人(同14人減)。受験率は59.6%となり昨年の63.8%より4.2ポイント下がった。受験科目の内訳は、1級財務諸表に30人、1級財務分析に32人、1級原価計算に47人、2級に208人。
この検定試験は、建設業振興基金が各都道府県建設業協会などに委託して全国一斉に実施したもので、試験監督および試験監督補佐に、協会職員16人、東日本建設業保証埼玉支店5人、埼玉県建設産業団体連合会1人の、計22人のスタッフが試験進行に当たった。
建設業労働災害防止協会埼玉県支部(島村健支部長)は9月11日午後1時から、埼玉会館で建設業労働災害防止協会本部の後援による第45回埼玉県建設業労働災害防止大会を開き、安全優良事業場賞や個人・職長賞などで9社・17人を表彰するとともに、「安全行動推進運動埼玉」の積極的な実施、「墜落・転落災害」の撲滅と「建設機械・クレーン等災害」及び「倒壊・崩壊災害」の防止対策の徹底、建設現場における職場環境改善対策とメンタルヘルス対策の推進―を重点目標とする「安全の誓い」を宣言した。
大会には、埼玉労働局、当協会などの来賓のほか、県内建設業の安全衛生担当者ら約500人が参加。安全行動推進に功績があった事業場・個人を顕彰するとともに、安全の誓いで今後の安全行動推進方針を確認。安全講和などで安全確保の方法を学んだ。
開会に先立ちあいさつに立った島村支部長は、「昨年の県内建設業における死亡・休業災害は前年に比べ大幅に増加し、誠に残念な結果となった。本年に入っても依然として増加傾向にあり、憂慮すべき状況にある。県内建設業者が一丸となり、具体的な防止対策を実施する必要がある。また、本年は第13次労働災害防止計画の初年度にあたり、建設業労働災害防止5カ年計画がスタートしている。協会としても計画の達成に向け積極的に取り組む方針だ。建設業における労働災害の根絶に向けて効果的な労働災害防止対策を展開していくので、より一層のご協力をお願いしたい」と呼び掛けた。
表彰式では、安全優良事業場賞9社と個人賞10人、職長賞7人に対し島村支部長から表彰状と記念品が手渡された。
また、来賓として木塚欽也埼玉労働局長をはじめ、西成秀幸埼玉県県土整備部長(代読)、遊馬宏志埼玉県警察本部交通部長(代読)、当協会の星野会長があいさつした。木塚局長は、「建設業では依然として墜落・転落災害による死亡が多い。防止対策を徹底していただきたい。労使一丸となった取組をお願いする」と述べた。星野会長は、「地域建設業の経営はまだまだ厳しい。働き方改革を進め、魅力ある産業となり社会的責務を果たしていくためには労働災害の防止が最も重要だ。取組を進めるため、皆様のご支援・ご協力をお願いしたい」と語った。
休憩を挟み第2部では、埼玉労働局労働基準部の塩野七重健康安全課長による「埼玉第13次労働災害防止計画について」の安全講和が行われ、第3部では、おもてなし創造カンパニーの矢部輝夫代表による記念講演、「世界一の現場力」〜誇り・感動のある職場づくり〜が行われた。その後、抽選会を行い閉会した。
表彰された安全優良事業場と個人の受賞者は次のとおり(敬称略)。
【事業場賞】
▽カタヤマ▽修和▽丸電▽真下建設▽坂戸防災▽宇田建設▽田口土木▽門井建設▽岡田工務店
【個人賞】
▽鈴木英二(柏木建設)▽小林元(川口舗道)▽島野正巳(佐伯工務店)▽新藤秀行(新藤建設)▽松原英機(田中工業)▽山ア健司(山ア建設)▽古谷勝(古谷工務店)▽影山等(サイレキ建設工業)▽強矢隆行(須田建設)▽児嶋信康(前田建設工業関東支店)
【職長賞】
▽小笠原誠治(吉田工務店)▽竹田光成(友好設備)▽野口甚(川村建設)▽葛西愼也(瑞伸建設工業)▽溝田和己(比留間重機)▽長谷部良平(小林ビルド)▽霜田崇(霜田電気)
平成30年度技術発表会発表事例の合同審査会が、9月14日午前11時から協会役員室で開催され、土木部門6、建築部門6、計12事例の発表企業を決めた。
本年度は、土木に18社54事例(前年度は15社46事例)、建築に8社17事例(14社24事例)の応募があり、第1次・第2次審査を経て次点を含む土木7事例、建築7事例がノミネートされていた(その後、土木で1事例が辞退)。
当日は、外部審査員として県から濱川さいたま県土整備事務所長が、当協会からは、武井建築担当副会長、土木・建築正副委員長、土木・建築正副専門委員長ら11人の出席のもと最終審査を行い、土木部門と建築部門で各6件を、10月29日に開催される常任理事会に推薦することを申し合わせた。
今後のスケジュールは、11月7日に土木、9日に建築のリハーサルを行い、11月22日の技術発表会に臨む。
また、今年度も特別参加として、埼玉県から県土整備部建設管理課が事例発表するほか、国土交通省としては初めて大宮国道事務所が事例発表を行うことになった。
決定した発表事例は次の通り
[土木部門]
①鋼管杭出来形偏心量の向上及び測定方法の改善(伊田テクノス)
②出水期の河川工事を可能にした埼玉県初の発注者指定型ICT活用工事(小川工業)
③市街地での橋りょう架換工事における施工計画について(島田建設工業)
④乳剤散布装置付きアスファルトフィニッシャを用いた一般舗装の実路施工(サイレキ建設工業)
⑤建設業の担い手確保・育成に対する取組み(松永建設)
⑥担い手育成・確保に関する実施内容について(真下建設)
[建築部門]
①擁壁築造の施工方法変更による工期短縮について(ユーディケー)
②大規模公共施設建築における生産性、品質向上に向けた施工合理化(斎藤工業)
③傾斜地に立地する施設の山留め計画・安全動線確保(平岩建設)
④鉄骨立体トラス屋根を用いた体育館の施工(岩堀建設工業)
⑤火害物件における建替計画(大野建設)
⑥未来を見据えた建物の耐久性向上のための工夫(初雁興業)
次点 アーチマリオンにおける木目調塗装(岩崎工業)
[特別参加]
▽埼玉県県土整備部建設管理課 建設業の働き方改革に向けた埼玉県の取組
▽国土交通省大宮国道事務所 大宮国道事務所におけるi-Constructionの取組状況
当協会後援の「建設業事業主セミナー」が9月21日午後1時45分から建産連研修センター201会議室で開催された。大宮公共職業安定所の主催。担い手確保の取組を支援するために、事業主に人材確保の方法などをアドバイスするセミナーで、当日は33社が参加した。
セミナーでは、まず、職業相談第2部門の渡邉職業支援コーディネーターが、「求職者の動向及びニーズ、労働情勢に係る情報について」を講演。長坂厚生労働事務官が、「人材確保のための魅力ある職場づくりについて」を講演した。休憩を挟み、求人部門の早藤上席職業指導官が、「建設関係の助成金制度について」を解説。さいたま保護観察所の上野統括保護観察官らが「刑務所出所者等の就労支援について」を説明した。
当協会は、公共事業予算の増額並びに改正品確法・運用指針の適切な運用について、9月27日に埼玉県市長会並びに埼玉県市議会議長会、10月1日に埼玉県町村議長会に対し要望を行った。
9月27日の要望活動には、星野会長、古郡常任理事、田部井理事らが参加。熊谷市役所に集合し、富岡清熊谷市長(埼玉県市長会会長)、松本富男熊谷市議会議長(埼玉県市議会議長会会長)を訪問した。10月1日の要望活動には、星野会長、島村常任理事、小島専務が参加。東秩父村役場に集合し、松澤公一東秩父村議会議長(埼玉県町村議会議長会会長)を訪問した。
富岡熊谷市長(右) |
◇予定価格の適切な設定
予定価格の設定にあたっては、受注者が適正な利潤を確保できるよう、市場における実勢価格や施工の実態を反映した積算を行うようお願いします。
◇施工時期の平準化
限られた人材や資機材を有効活用することにより生産性を向上させ、長時間労働の是正や週休二日制の導入を促進するため、適切な工期の設定と併せ、債務負担行為や繰越制度の柔軟な活用による施工時期の平準化を推進くださるようお願いします。
◇低入札価格調査基準または最低制限価格の設定と適切な運用の徹底
ダンピング受注を防止するため、低入札価格調査制度または最低制限価格制度の適切な運用をお願いします。
◇適切な設計変更
設計における施工条件と実際の工事現場の状態が一致しない等の場合、適切な設計図書の変更、及びこれに伴って必要となる請負代金の額や工期の適切な変更をお願いします。
松本市議会議長(左) | 松澤村議会議長(中央) |
当協会は9月28日午後2時から協会役員室で第1回の(仮称)"彩建協"女性技術者懇談会を開催した。会員企業の女性技術者10人が参加。小川工業の小川幸子さんがコーディネーターを務めた。
女性技術者が建設業界で働く上での、雇用・労働条件、職場環境、現場環境などの現状と課題を整理し、望ましい方向性や具体的な好事例を会員企業に提示することにより、会員企業における女性の活躍を支援することを目的とする懇談会。年度内に2〜3回程度開催し、懇談会の内容を踏まえ、協会が報告書を取りまとめる。次回の開催は年内を予定。
参加者は次のとおり。(敬称略)
▽小川幸子(小川工業 コーディネーター)▽飯塚久味(中里組)▽神山明子(田部井建設)▽関根綾香(小川工業)▽梨宜子(真下建設)▽谷田理恵(初雁興業)▽田部井恵理(島村工業)▽難波くるみ(小川工業)▽半田智恵子(関口工業)▽黛桃子(伊田テクノス)▽吉村皐(初雁興業)