一般社団法人埼玉県建設業協会

トピックス 2018年5月号

地域の人材育てる
30年度新入社員研修

 平成30年度新入社員研修会が4月17日から19日まで2泊3日の日程で、伊奈町の埼玉県県民活動総合センターにおいて開催され、会員企業61社から197人(うち女性43人)の若者が参加した。
 開講式では、主催者を代表して当協会の中村労働委員長が「研修で社会ルール・マナーを学び、すぐに会社で発揮していただきたい。今、協会が提供できる最高のカリキュラムを用意した。このチャンスを生かすも殺すも皆さんしだい。3日間を有意義に過ごしてください」とあいさつ。富士教育訓練センターの菅井文明専務理事は、「"地域に貢献したい"という思いを忘れずにいてほしい。入職した皆さんをしっかりと育てるのが私たちの責任。研修ではぜひ仲間づくりをしてください。3日後を楽しみにしている」と語った。

中村労働委員長
中村労働委員長

 講師は3日間にわたり全国建設産業教育訓練協会・富士教育訓練センター講師の花輪孝樹氏などが務めた。1日目の午前中は講義が中心。新時代を切り開く人材として何が求められているか、社会人としての責任と義務を説いた。学生と社会人の違いとして、①給与をもらいながら自分をつくっていく②税金を払う側となる③常に仕事は100%を求められる④仕事ができなければ飢え死にする⑤一人の油断で会社がつぶれる−ことを挙げ、自覚を求めた。午後からは参加型で講義を進めた。あいさつの仕方など、社会人としての基本動作を説明。ビジネスマナーを実践演習し、名刺交換、電話対応や、敬語、文書作成の基本を学んだ。夕食後には、グループ演習として、交流や自己啓発についてのプログラムを精力的に消化。午後11時に就寝となった。

隣席の新入社員がパートナー 名刺交換を訓練
隣席の新入社員がパートナー 名刺交換を訓練

 2日目は、7時10分からの朝礼で始まった。講義は、「実践話法」として自己表現とコミュニケーションの方法などを解説。グループ演習では、目標達成に向けたチーム思考と行動の仕方などを訓練。スピーチ演習なども行った。また、相互理解と親睦を兼ねたグループ研究などのメニューにチャレンジし、和やかな雰囲気の中でプロ意識の醸成を図った。
 最終日は、加賀美講師が「建設業と労働安全衛生」と題し、建設現場の危険と危険予知について解説。花輪講師が社会人としてのよりよい自分づくりに向けて、どういった意識を持つべきかを説いた。その後、感想文の作成とアンケートで研修会の成果を取りまとめた。
 閉講式では、協会を代表し小島専務理事があいさつ。「仕事では辛いこともある。忍耐を持って長くこの業界で働いていただきたい。建設業界は、『給与、休暇、希望』の新しい3Kを目指し、他の産業に引けを取らない魅力ある産業となるよう官民一体で取り組んでいる。研修では社会人としての基本を学んだと思う。これから仕事をする中で人間力のアップにつなげてほしい」とエールを送った。

小島専務
小島専務

謝辞の中で発表された渡部舜二さんの感想文を紹介します。

 「私は、当初今回の新入社員研修にすごく不安を抱えていました。正直自分自身まだ学生気分が抜けておらず、研修に行くのも嫌だと思っていました。大きな声も出せない、あがり症で初めて会った人や、人前に立って話すことがとても苦手で自分のダメなことばかりを考えていました。
 しかし、研修が始まり、富士教育訓練センターの皆様、そして講師花輪先生にご指導をいただいている中で、少しずつですが自分の中で変化が起き始め、大きな声であいさつや人前で話すことができるようになってきました。この三日間の研修で学んだことを忘れずに日々の仕事に精進し、会社に貢献していきたいと思います。これから私達は仕事をしていく上でたくさんの壁にぶつかると思います。その時、私達はこの三日間の研修を思い出して全力でぶつかっていき、頑張っていきたいと思います。
 三日間本当にありがとうございました。この様な企画をしていただいた埼玉県建設業協会、何より研修に派遣して下さった会社に深く感謝いたします」。

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