一般社団法人埼玉県建設業協会

トピックス 2017年9月号

建設廃棄物の適正処理講習会開く

 平成29年度建設廃棄物の適正処理に係る講習会(建設副産物リサイクル広報推進会議後援)が8月1日午後1時から、建産連研修センター200会議室で開催され、約80名が参加した。
 当日は、冒頭、PCB廃棄物の取り扱いについて、埼玉県環境部産業廃棄物指導課の星野・総務普及啓発担当主任から説明を受けた後、①環境関連法体系と建設廃棄物と排出事業者責任について(坂本廣行・日建連環境委員会土木副産物部会部会長)②建設リサイクル法についておよび廃棄物の委託処理について(名知洋子・清水建設安全環境本部環境部課長))③マニフェストによる管理について(主に建設系紙マニフェスト)(戸田伊作・建設マニフェスト販売センター総務部長)など、実務者向けの基本コースが解説された。
 なお、同講習受講者には土木CPDS認定講習4ユニットと建築CPD認定講習3時間が付与された。


市長会と町村会に要望書を提出

 当協会は、公共事業予算の増額並びに改正品確法・運用指針の適切な運用について、8月21日に埼玉県町村会に対し要望を行った。
 当日は、地元から星野杉戸支部長、伊田副会長、島村比企支部長が同行、訪庁した一行は、市長会会長の田中喧二久喜市長と、町村会会長の岩澤勝嵐山町長に、建設業界の現状と法改正の背景などを説明するとともに、建設業の存続のためには公共事業予算の増額確保と改正品確法の着実な履行が必要不可欠と訴え、星野会長より要望書を手渡した。
 市長会、町村会の両会長とも一定の理解を示すとともに、要望については研修会の場を通じて各市・町村に伝えることを約束した。
 提出した要望書は次のとおり。


公共事業予算の増額確保並びに改正品確法及び運用指針の適切な運用について
 当協会の事業運営につきましては、日頃から格別の御理解、御協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
 さて、地域の建設業は社会基盤の整備・維持管理はもとより、地震や台風等による災害発生時には真っ先に現場に駆け付け、県民の安心・安全を守るという重要な役割を担っております。
 しかしながら、建設業は他の産業に比較して高齢化が進んでいる一方、長時間労働や厳しい現場環境から若年者の確保が困難な状況にあり、近い将来、その社会的責務を果たせなくなることが危惧されております。
 このため国土交通省では、平成26年6月に「公共工事の品質確保の促進に関する法律の一部を改正する法律(改正品確法)」を、平成27年4月には改正品確法第22条に基づく「発注関係事務の運用に関する指針(運用指針)」を施工し、様々な施策を実地いただいております。
 改正品確法及び運用指針では、インフラの品質確保とその担い手の中長期的な育成・確保を目的に、発注者が必ず実施すべき事項と実施に努める事項が示されており、各自治体におかれてもその実現に取り組んでいただいているところです。
 一方、本年3月に取りまとめられた政府の「働き方改革実行計画」では、所定外労働時間の上限規制の対象外である建設業も、5年の猶予期間を置いて規制の対象となることが決定しました。
 つきましては、長時間労働の是正や週休二日制の導入など、建設業が働き方改革を進め、将来にわたって健全に発展し、社会的責務を果たしていけるよう、公共事業予算の増額確保、改正品確法及び運用指針の一層の適切な運用をお願申し上げますとともに、特に下記の事項について特段の御配慮をお願いします。

1.予定価格の適切な設定
 予定価格の設定にあたっては、受注者が適正な利潤を確保できるよう、市場における実勢価格や施工の実態を反映した積算を行うようお願いします。

2.施工時期の平準化
 限られた人材や資機材を有効活用することにより生産性を向上させ、長時間労働の是正や週休二日制の導入を促進するため、適切な工期の設定と併せ、債務負担行為や繰越制度の柔軟な活用による施工時期の平準化を推進くださるようお願いします。

3.低入札価格調査基準または最低制限価格の設定・活用の徹底
 ダンピング受注を防止するため、低入札価格調査制度または最低制限価格制度の適切な活用をお願いします。

4.適切な設計変更
 設計における施工条件と実際の工事現場の状態が一致しない等の場合、適切な設計図書の変更、及びこれに伴って必要となる請負代金の額や工期の適切な変更をお願いします。

久喜市長に要望書渡す
嵐山町長に要望書渡す

労働安全研修会を開催
全建と共催

 当協会は全国建設業協会と共催で、「労働安全を中心とした研修会」を8月24日午前9時から、建産連研修センター200会議室で開催、36人が参加した。
 同研修は、現場などで実際に労働安全に携わる者や関係者を対象に開催したもので、「作業手順書の作成指導」「建設現場における指導・育成力向上」「現地KYの手法」の研修において、グループ討議など参加型の演習を取り入れているのが特徴。
 同日、中込労務安全事務所の中込平一郎所長を講師に、①現場代理人としての責務②指導・育成の向上③リスクアセスメント(作業手順作成演習)④安全施工サイクルの効果的運用⑤現地KY(役割演技法)について、6時間にわたり研修を受けた。
 なお、同研修受講者には、CPDS・CPD6ユニットが付与された。


九都県市合同防災訓練
飯能支部が道路啓開訓練に参加

 県と鶴ヶ島市は8月27日、鶴ヶ島市役所と市内各所において「第38回九都県市合同防災訓練」を実施、当協会からは飯能支部が道路啓開訓練に参加協力した。

 「被災車両の放置、ガレキなどが緊急車両の走行障害となっている。通路上の障害物除去活動を実施せよ!」との指令に基づき、障害物を排除、通行路・避難路を確保。また、改正災害対策基本法を踏まえ、道路管理者による放置車両の撤去作業が、建設重機などをフル活用し手際よく行われた。
 同訓練には、飯能支部のほか、鶴ヶ島市、西入間警察署、日本自動車連盟埼玉支部、埼玉県レッカー事業協同組合、埼玉県鳶・土木工業会、鶴ヶ島市土木工友会が参加した。


「国土交通省学校キャラバン」
七里中学校で開催される

 建設産業戦略的広報推進協議会(事務局・建設業振興基金)による「国土交通省学校キャラバン」が8月31日午前9時50分から、さいたま私立七里中学校で開催された。
 同キャラバンは、建設産業のイメージアップに資する取り組みの一環として、平成26年から実施しており、若年者に建設産業の役割や魅力を伝えるために、小学校・中学校・高等学校に出向き、生徒や教員などに直接語りかける場を設けているもの。内容は、座学のほか、職人による匠の技の実演、生徒たちに職人体験や最新技術の体験をしてもらうなど、ものづくりの楽しさや魅力を伝えている。
 同日は、七里中学校の1年生から3年生までの約270名を対象に、当協会の小島専務が、全国建設業者数や建設投資予算の推移や埼玉県内許可業者数を説明した後、23年3月の東日本大震災、26年2月の大雪、27年9月の鬼怒川の決壊、昨年4月の熊本地震など、全国各地で発生している大規模災害において、地域の建設業者はいち早く現場に駆け付け復旧工事を行うなど、住民の生命と財産を守っていることを紹介。
 引き続き、埼玉県においても建設業協会の会員企業は、県民の皆様の安全を守るよう高い意識を持って日々仕事に取り組んでいることをパネルで紹介、「建設業は物を造ったり、維持管理しているだけでない」ことを伝えた。

▲ページTOP