さる、10月4日に、日本工業経済新聞社が主催した「首都直下地震 その時埼玉は何をすべきか」のフォーラムに当協会から真下会長がパネリストとして参加した。
当日のコーディネーターに尾見博武弁護士(元内閣府政策統括官防災担当、関東地方整備局副局長など歴任)が、パネラーには首都直下地震対策特別措置法の提唱者の一人である片山さつき参議院議員(さいたま市出身)、真下会長、小林俊彦熊谷気象台台長、関東地方整備局の石橋良啓企画部長らが出席、首都直下地震への備えと日ごろの訓練や課題について議論した。
真下会長は、災害時の応急対策活動要綱に、緊急輸送のための交通の確保と活動が明記されていることを紹介、「防災会議において活動が位置づけられ、今後の防災活動にも意を強くしている」と述べた。
また、具体的な活動についても言及、例えば、風水害、雪などに対して12支部420社の会員が、県土整備事務所管内で事務所および管内の市町村と連携して取り組むかたちとなっていることを披露。さらに、地震対策委員会において、大規模災害時における通信手段確保の基本方針を検討、緊急時の衛星携帯電話を配備し、支部の業者が互いに連絡を取り合う体制の整備を進め、震度4で構造物の確認に走ることなどを取り決めていることを説明。
さらに、首都直下地震の際には、16号以南の人口集積地の支部は動きがとりづらいため、国道16号の外側の飯能、杉戸、北本、川越、比企支部が16号の内側に入り支援する。後方支援部隊として、大里、北埼、児玉、秩父支部が平野部に入り対応にあたるーといった支援の体制を定めていることも付け加えた。
また、9月に白岡市で行われた9都県市の大規模訓練には協会も参加し、「ガレキ除去や道路啓開などの訓練を実施した」ことを報告、これらの協会の活動に対してコーディネーターの尾見弁護士からは、1都9県の建設業協会の協定締結における記事と写真が紹介された。
また、パネリストの片山参議院議員からは、震災後の体験を教訓とした素晴らしい体制に対し「感動しました」と賛辞が寄せられた。
パネラー紹介
●コーディネーター
弁護士 尾見博武(元国土交通省国土計画局長、元内閣府政策統括官(防災担当)
●パネリスト
参議院議員 片山さつき(首都直下地震対策特措法立法者)
埼玉県建設業協会会長 真下恵司
熊谷気象台台長 小林俊彦
国土交通商関東地方整備局企画部 石橋良啓
経済調査会との共催による「平成25年度建築工事積算講習会」が11月6日、建産連研修センター大ホールで開催され、会員企業から約120人が参加した。
今回は、平成25年度の公共建築工事積算基準の改訂や、「改訂19版工事歩掛要覧(建築・設備編)」を活用した工事費算出の手法、建築工事を巡る最近の動向(総合評価方式など)などについて解説。
プログラム内容は(1)公共建築工事に関する最近の動向(2)平成25年度公共建築工事積算基準について(3)公共建築工事内訳書標準書式(4)耐震改修工事費(躯体・内装)の算出例(5)公共建築工事費算出について(6)公共建築工事積算演習と解説−について講演の後、質疑応答が行われた。
同講習は、建築士会CPD制度、建築CPD情報提供制度、土木施工管理CPDS認定講習の認定プログラムとなっており、今回の受講者には5ユニットの学習単位が付与される。
平成25年度技術発表会が11月7日午後1時から、大宮ソニックシティ・小ホールで開催され、土木工事6事例、建築工事6事例、埼玉県発表1事例の、合わせて13事例が紹介された。
この発表会は、埼玉県後援、埼玉県市長会・同町村会協賛のもと毎年開催されており、今年で15回目を迎える。同日は、国、県、市町村など公共工事発注機関の関係者をはじめ、各会員企業を合わせた約400人以上の参加者を前に、これまで培ってきた高度な技術力、施工力などが披露された。
発表会に先立ちあいさつに立った真下会長は、「地域の良質な社会資本整備を推進し、防災や災害復旧の担い手としての責任を果たすため、当協会では、会員企業の経営基盤の強化をはじめ、発注機関の皆様のご期待にお応えできるよう、施工管理能力・企画提案力・技術開発力の向上などに取り組んでおりますが、こうした取り組みの一環として本年度も、会員企業から応募された工事事例の中から12事例をご披露させていただきます。また、特別参加として埼玉県県土整備部道路政策課様の事例をご披露いたしますので、建設技術者の日々の成果をじっくりご覧いただきたい」と述べ、地元建設企業に対する一層の理解と支援を求めた。
また、後援者として埼玉県県土整備部の小島一男副部長が、来賓として国土交通省関東地方整備局の宇都優二・大宮国道事務所副所長がそれぞれあいさつ、「後世に質の高い社会資本を残していく必要から、当技術発表会開催の意義がある」とし、品質確保のため一層の技術力向上と人材の育成を促した。
発表終了後、閉会のあいさつに立った島村土木委員長は、「我々会員企業は、それぞれがそれぞれの場で公共、民間を問わず、各種工事に的確に対応できる技術力、施工力を十分備えていると自負しております。さらに一層の技術研鑽・向上を図ってまいりますので、どうか、会員企業への理解をいただき、引き続き受注機会の確保、増大のために特段のご指導、ご支援をお願いしたい」と述べた。
〇べた基礎と地盤改良層を一体化した井桁状の基礎工法採用による工期短縮 | ||
<建築:(仮称)A店舗新築工事> | (株)松永建設 | |
〇狭隘箇所での大型クレーン作業に伴う作業構台計画について | ||
<土木:新河岸第8-9号合流幹線貯留施設築造工事> | 初雁興業(株) | |
〇町のシンボルとなる施設の壁画保護 | ||
<建築:寄居町農産物加工施設新築工事> | 古郡建設(株) | |
〇回転圧入式鋼管杭の現場溶接について | ||
<土木:橋りょう修繕工事(川口陸橋耐震工)> | 島田建設工業(株) | |
〇庁舎機能を維持しながらの耐震補強及び改修工事 | ||
<建築:行田市庁舎耐震補強及び改修工事> | 小川工業(株) | |
〇特殊な現場状況を考慮した河川の締切方法の検討について | ||
<土木:橋りょう修繕工事(第2新河岸橋)> | (株)島村工業 | |
〇社寺建築物 耐震補強について | ||
<建築:寺院本堂耐震改修工事> | 千代本興業(株) | |
〇橋脚撤去における契約後VE提案 | ||
<土木:4号利根川橋下部撤去(3)工事> | 金杉建設(株) | |
〇密実な打放しコンクリート打設方法 | ||
<建築:武南中学校校舎棟新築工事> | 埼玉建興(株) | |
〇法面保護工における新工法の施工(ジオウェッブ工法) | ||
<土木:工場用地造成工事(その4)> | (株)ユーディケー | |
〇垂直構造スリット・ひび割れ誘発目地の精度管理による外壁タイル剥落防止 | ||
<建築:(仮称)浦和区常盤9丁目共同住宅新築工事> | (株)田中工務店 | |
〇安全な自転車通行空間の整備について | ||
<土木:自転車通行空間整備> | 県土整備部道路政策課 | |
〇大規模土工事におけるCIMの導入 | ||
<土木:処分場造成工事(1工区)> | 伊田テクノス(株) |
埼玉県は11月13日午前11時から、知事公館において「平成25年度埼玉県優秀建設工事施工者表彰式」を開催した。
県では、24年度に完成した表彰対象工事695件の中から優秀賞10件と、特別奨励賞8工事を選定、上田知事からそれぞれ表彰状が手渡された。なお、受賞者16社のうち13社が当会員企業で、ユーディケー、守屋八潮建設、初雁興業はダブル受賞、伊田テクノスは5年連続、小川工業は3年連続、ユーディケー、サイレキ建設工業は2年連続の受賞となった。
表彰式に先立ち上田知事が、「今年でこの表彰式も27回目を迎えるが、表彰することでお互いを確認、切磋琢磨することで技術の向上や、優れた施工につながる有意義な場となっている。各地で自然災害が多発している中にあって、良い物が作られるということは後に人命を救うという大きな成果を出すものと思われる。人口の減少とともにGDPも伸び悩んでおり、シニアにもっと頑張ってもらい、女性の労働力を活用し生産性を上げるとともに、海外に向けた政策も必要だ。さらに民間の力を埼玉に引き寄せる施策も実施していくので、その時は素晴らしい技術を発揮してもらいたい」と式辞を述べた。
来賓祝辞では、建産連の古郡会長と当協会の真下会長があいさつに立ち、受賞者を讃えるとともに、今後とも後世に残る質の高い社会資本整備の推進のため、一層の研鑽を促した。
最後に受賞者を代表して、守屋八潮建設の山口浩人社長が「業界を取り巻く環境は依然として厳しいものがあるが、多発する自然災害により、地域の安心・安全を守るため公共事業は必要との認識が高まっている。我々は、県民の付託に応えるべく今後とも技術の研鑽に努めてまいります」と謝辞を述べた。
受賞者は次のとおり
【優秀賞】
土木部門
◎サイレキ建設工業―国道122号昭和橋2期線下部工12工区(羽生市上新郷地内)
◎本庄土建―県道勅使河原本庄線バリアフリー安全対策工事(本庄市日の出地内)
◎伊田テクノス―後野川砂防工事(比企郡ときがわ町雲河原地内)
◎山口組一国道140号道路改築蒔田インターその1(秩父市蒔田地内)
◎守屋八潮建設―国道140号道路改築蒔田インターその2(秩父市蒔田地内)
◎ユーディケー―大久保浄水場西部系10号浄水池ドームなど修繕(さいたま市桜区大字在家地内)
◎所沢サンロード―主要地方道さいたまふじみ野所沢線舗装指定修繕(所沢市北原町地内)
◎東栄―県道上尾停車場線まちのシンボルロード整備(上尾市宮本町地内)
建築部門
◎守屋八潮建設―自然の博物館本館全体改修(長瀞町長瀞地内)
◎ユーディケー―知事公館耐震補強その他(さいたま市浦和区常盤地内)
設備部門
◎旭クリエイトー東部地域特別支援学校中央棟給排水工事(草加市松原地内)
【特別奨励賞】
土木部門
◎梶山工業―元荒川改修護岸工安養寺工区(鴻巣市安養寺地内)
◎小川工業―国道125号行田バイパス改築下須戸2工区(行田市下須戸地内)
◎初雁興業―東川日比田調整池水路付替工その2(所沢市日比田地内)
◎小沢道路―主要地方道さいたま栗橋線備前堀橋・舗装修繕工(久喜市下早見地内)
◎関東建設―県道笠幡狭山線舗装指定修繕(狭山市柏原地内)
建築部門
◎初雁興業―東部地域特別支援学校中央棟新築(草加市松原地内)
◎カタヤマ―第2庁舎屋上防水および外壁改修(さいたま市浦和区高砂地内)
設備部門
◎協和設備―川口高等技術専門校エコオフィス化改修機械設備工事(川口市青木地内)
11月14日の県民の日(県庁オープンデー)に合わせ、当協会では建設業の役割や協会事業の取り組みなどを紹介したパネルを、連絡通路の第2庁舎側突き当たりに掲示したほか、消しゴムをリモコンバックホーですくい取るコーナーを設け、終日、子供連れの家族で賑わいを見せておりました。
また、このコーナーの壁には、建産連の「埼玉の建設産業」ポスター・絵画コンクール優秀特別賞作品が展示され、建設業ブースに花を添えました。