リコージャパン埼玉支社は、今年度第3回目の建設業向けセミナー(当協会後援)を、3月6日午後1時30分から、建産連研修センター第1会議室で開催、22名が参加した。
今回のセミナーは、建設施工学アカデミー技術顧問の尾嶋茂久氏を講師に招き、「新年度に変わる入札に勝つ社内体制構築」をテーマに講演が行われた。
尾嶋講師は、「国土交通省直轄工事で官製談合再発防止対策と総合評価落札方式の二極化が始まった。また、埼玉県では25年度から技術力を評価する競争入札の導入が本格試行される」とし、技術者に対するヒアリング対策をはじめ、有益な建設新技術の情報、社内体制づくりなど、これからの公共工事受注の課題について解説した。
また、今回は土木施工管理技士会のCPDSセミナーとなっており、受講者には4ユニットが付与された。
建設業労働災害防止協会埼玉県支部は3月8日午後3時30分から、川越市の川越氷川神社で安全祈願祭を行い、決意を新たに県内建設業の無事故、無災害を誓った。
祈願祭には、来賓として庭山・労働基準部長、森田・健康安全課長、渡邉・川越労働基準監督署次長、伊田・埼玉県建設業協会副会長らが出席したほか、正副支部長、分会長らが参加し玉串奉奠を行い、今年1年間の安全を祈願した。
引き続き、川越氷川会館で直会(なおらい)が行われ、埼玉労働局から庭山労働基準部長ほかが、当協会からは伊田副会長らが来賓として出席した。
あいさつに立った真下支部長は、「県内の24年死亡災害は13名と前年比で4名の増加となっており、引き続き墜落・転落災害の防止対策の強化、職長・安全衛生責任者教育をはじめとする教育の充実を図っていく。さらに、平成25年度においては従来から実施してきた「リスク先取り推進運動埼玉」に変え、新たな運動として「三大安全宣言運動埼玉」(略称RA-3S運動)を展開することとした。本運動は、作業所長が自らの担当する現場において考えられる三つの労働災害を特定し、リスクアセスメント手法に基づき安全宣言書を作成し、周知を図ることにより危険ゼロの現場を実現させ災害ゼロを達成しようとするもの。新しく開始する運動にご理解を賜り、各社において積極的に推進していただくようお願いしたい」と述べた。
来賓あいさつでは、庭山労働基準部長が「労働災害防止に向けたさらなる取り組み」を要請するとともに、当協会の伊田副会長が、「当協会としては貴支部との連携を密にし、進めておられる事業に積極的に参加するとともに、会員企業の自主的な安全対策の推進に努めてまいりますので、今後とも適切なご指導、ご支援をよろしくお願いしたい」と述べ、建設業から災害事故が絶滅することを強く願った。
平成24年度(下期)建設業経理検定試験が3月10日、さいたま市の芝浦工業大学で行われた。
受験申込者は延べ801名(昨年は876名)。このうち受験者は464名(昨年は526名)で、受験率は58%(昨年は60%)。
受験科目の内訳は、1級財務諸表に62名、1級財務分析に50名、1級原価計算に56名、2級に216名、3級に80名の計464名の結果となった。
この検定試験は、建設業振興基金が各都道府県建設業協会などに委嘱して全国一斉に実施したもので、試験監督および試験監督補佐に、協会職員ら15名、建産連2名、さいたま支部2名、ユーディケー、埼玉建興、和光建設、齋藤工業の会員企業からそれぞれ2名、東日本建設業保証埼玉支店4名の、計31名のスタッフが試験進行に当たった。
当協会は埼玉県工業教育研究会および建設産業共同訓練協議会との共催により、県内工業高校の教員を対象とした「型枠施工の現場実務施工体験研修」を3月26日午前9時30分から、さいたま市北区の大宮工業高校で開催した。
教員が実際に施工技術を体験する埼玉県内では珍しい取り組みで、受講生は熊谷工業建築科1名、川越工業建築科2名、春日部工業建築科3名、大宮工業工業技術科2名、大宮工業建築科3名の計11名。講師陣は日本建設大工工事業協会埼玉支部と建設産業共同教育訓練協議会の協力を得て、型枠作業に関する基礎知識から型枠組立作業の実習までを研修した。
今回の研修は、同県教育研究会建築設備部会が今年度からスタートする、教員・生徒向けの実習や、勉強会の先導的プロジェクトとして計画されたもの。県内では授業に型枠施工の実習を取り入れている高校がないこともあり、実際に建設業の仕事に触れられる貴重な機会として、参加した教員達は熱心に取り組んだ。
開講に先立ち、当協会の南事業部長をはじめ、當真・川口工業高校校長、三浦・日建連専務理事、建設産業共同教育訓練協議会の菅井氏らが挨拶に立ち、「本日の型枠施工実務体験が、日頃現場を経験されていない先生方にとって有意義な体験となり、今後の生徒の進路指導などに役立てていただければ幸い。今、業界は職人をどのようにして育てていくか課題を抱えているが、これを契機に5年後、10年後に多くの生徒達が入職してくることに期待している」と述べた。
まず、学科講習・安全のトレーニングとして大久保・大幸建設社長と愛甲・愛和建設社長が講師となり、(1)型枠工の現況と将来動向(2)型枠の構造(3)施工方法(4)型枠の材料(5)支保工(6)安全(7)実習の作業手順(8)安全のトレーニング(指差呼称・危険予知)など、型枠作業に関する基礎知識を学び午前中の研修を終了した。
午後からは図面に基づいたモデル型枠の組立実習が行われ、(1)型枠加工の実習(2)型枠の建込み実習(3)支保工用部材の取り付け実習(4)支保工の取り付け実習(5)解体までの一連の作業を、3グループに分かれ行った後、質疑応答、感想の発表が行われ全研修カリュキラムが終わり、修了書が一人ひとりに手渡された。
使用した型枠の実習機材は学校に寄付され、研修で覚えた技術を今後の授業で活用する予定。研修を立案した大宮工業高校の三野輪・建築科主任は「教員が実際に型枠工事を体験する貴重な機会となった。講師となった企業の方々とも出会うことができ、今後も情報交換などを通じて関係を深めていきたい」と話していた。