建設物価調査会との共催による「平成24年度土木工事積算実務講習会(応用編)」が11月1日と2日の2日間にわたり、建産連研修センター大ホールで開催され、会員企業から約90人が参加した。
今回の応用編では、1日目に積算の基本的事項を習得するため、(1)平成24年度積算基準・歩掛の改正事項(施工パッケージ型積算方式概要)(2)工事費積算の仕組みと手法(3)直接工事費積算の基礎的事項(4)間接工事費積算の基礎的事項(5)一般管理費等積算の基礎的事項について解説、2日目は、一件工事において工事価格(予定価格)の算出までを習得することをテーマに、(1)土木工事標準歩掛(2)土木工事設計者の積算実例(3)演習問題「道路改良工事設計書」作成の工事概要と関係歩掛(4)間接工事費・一般管理費(5)演習問題の積算ポイント−について解説が行われた後、演習問題「道路改良工事設計書」の作成、質疑応答が行われた。
同講習は、全国土木施工管理技士会連合会が実施している継続学習制度(CPDS)の認定プログラムとなっており、今回の受講者には9ユニットの学習単位が付与される。
リコージャパンは、「公共工事の最新トレンドの分析と解説」と「公共建築工事の積算動向の解説と対策」をテーマとした建設業向けセミナー(当協会後援)を、11月7日午後1時30分から、建産連研修センター第1会議室で開催した。
公共工事の最新トレンドの分析と解説では、建設施工学アカデミーの二神健次技術顧問が、国交省・都道府県の事例を中心に最新の業界情報を紹介するとともに、事例を基に「施工計画書作成実務」の注意点と、総合評価方式入札制度の現状にあった対策について解説した。
続いて、ソフトウェア情報が講師となり、公共建築工事の積算動向と対策について解説した後、総合評価入札方式対策ソフト・積算ソフトについて紹介した。
同セミナーは、経営者、経営幹部、建築積算担当者、現場代理人などを対象としたもので、全国土木施工管理技士会連合会のCPDS認定プログラムとなっており、受講者には4ユニットが付与される。
平成24年度技術発表会が11月8日午後1時から、大宮ソニックシティ・小ホールで開催され、土木工事7事例、建築工事5事例、埼玉県発表1事例の、合わせて13事例が紹介された。
この発表会は、埼玉県後援、埼玉県市長会・同町村会協賛のもと毎年開催されており、今年で14回目を迎える。同日は、国、県、市町村など公共工事発注機関の関係者をはじめ、各会員企業を合わせた約400人以上の参加者を前に、これまで培ってきた高度な技術力、施工力などを披露した。
発表会に先立ちあいさつに立った真下会長は、「地元中小建設業を取り巻く厳しい経営環境が続く中、当協会では、会員企業の経営基盤の強化をはじめ、発注機関の皆様のご期待にお応えできるよう、施工管理能力・企画提案力・技術開発力の向上などに取り組んでおりますが、こうした取り組みの一環として本年度も、会員企業から応募された工事事例の中から12事例をご披露させていただきます」と述べ、地元建設企業に対する一層の理解と支援を求めた。
また、後援者として埼玉県県土整備部の柳沢一正副部長が、来賓として国土交通省関東地方整備局の辻 保人・大宮国道事務所長がそれぞれあいさつ、「後世に質の高い社会資本を残していく必要から、当技術発表会開催の意義がある」とし、品質確保のためなお一層の技術力向上を促した。
発表終了後、閉会のあいさつに立った島村土木委員長は、「我々会員企業は、それぞれがそれぞれの場で公共、民間を問わず、各種工事に的確に対応できる技術力、施工力を十分備えていると自負しております。さらに一層の技術研鑽・向上を図ってまいりますので、どうか、会員企業への理解をいただき、引き続き受注機会の確保、増大のために特段のご指導、ご支援をお願いしたい」と述べた。
〇コンクリートの品質確保 | ||
<昭和排水樋管改築工事> | 伊田テクノス(株) | |
〇耐圧盤コンクリート打設時の創意工夫 | ||
<昭和排水樋管改築工事> | 大野建設(株) | |
〇大口径推進工事における創意工夫 | ||
<飯島3号雨水幹線築造工事11-1工区> | (株)島村工業 | |
〇県営住宅における耐震補強工事 | ||
<県営大宮寿能団地第1工区耐震補強工事> | 八生建設(株) | |
〇コンクリート地下構造物におけるひび割れの抑制 | ||
<地域活力基盤創造交付金(改築)整備工事> | 小川工業(株) | |
〇SRC造とS造の混構造での工程管理 | ||
<(株)タマス所沢事業所研究棟建設工事> | 初雁興業(株) | |
〇工程管理を課題とした河川内橋脚工事について | ||
<社会資本整備総合交付金(橋梁)工事> | サイレキ建設工業(株) | |
〇同一敷地内で警察業務を行いながらの庁舎建替え工事 | ||
<寄居警察署庁舎新築工事> | (株)ユーディケー | |
〇集水井工事における安全対策について | ||
<社会資本整備総合交付金(砂防)工事> | (株)山口組 | |
〇外壁改修工事における、ひび割れ・漏水防止対策と工期の短縮 | ||
<所沢商業体育館全体改修その他工事> | 平岩建設(株) | |
〇市街地で施工した橋梁架換工事のイメージアップ | ||
<竪川中の橋架換(下部工)工事> | 島田建設工業(株) | |
〇地域の美しい里山の自然環境保全に配慮した取組み | ||
<工場用地造成工事(その1)> | 古郡建設(株) | |
〇川の再生について | ||
<水辺再生100プラン推進事業> | 県土整備部水辺再生課 |
埼玉県は11月9日午後1時から、知事公館において「平成24年度埼玉県優秀建設工事施工者表彰式」を開催した。
県では、23年度に完成した県発注工事3254件の中から優秀賞10件と、特別奨励賞8工事を選定、上田知事からそれぞれ表彰状が手渡された。なお、受賞者18社のうち13社が当会員企業で、伊田テクノスは4年連続、島村工業は3年連続で、土木、建築部門のダブル受賞、小川工業、星野組は2年連続の受賞となった。
表彰式に先立ち上田知事が、「今年でこの表彰式も26回目を迎えるが、表彰することでお互いを確認、切磋琢磨することで技術の向上や、優れた施工につながる有意義な場となっている。厳しい財政状況の中にあっても、県民の安全安心を守るため公共事業は必要不可欠であり、建設業の力無くして成し得ない。引き続き、独自の創意工夫と切磋琢磨に努め、より安全で、よりコストの安い、優れた品質の施工に向かって、さらなる技術の向上に努力していただきたい」と式辞を述べた。
来賓祝辞では、建産連の古郡会長と当協会の真下会長があいさつに立ち、受賞者を讃えるとともに、今後とも後世に残る質の高い社会資本整備の推進のため、一層の研鑽を促した。
最後に受賞者を代表して、伊田テクノスの伊田登喜三郎社長が「激しい受注競争の結果、厳しい会社経営を強いられている企業が多く、優秀な社員や熟練工の確保に懸念が生じている中、東北大震災を契機に社会資本整備の重要性が再認識され始めている。安心安全で豊かな地域づくりのため、さらに技術の研鑽に努めてまいります」と謝辞を述べた。
受賞者は次のとおり
【優秀賞】
◎伊田テクノス―国道254号橋梁修繕工事(前谷津橋修繕工)
◎小川工業―国道125号社会資本整備総合交付金工事(南篠崎1工区改築)
◎三ツ和総合建設業協同組合―綾瀬川総合治水対策特定河川工事(築堤工)
◎古郡建設一伊勢崎深谷線地方特定道路改築工事(上武大橋下部工P1、P2)
◎島村工業―3・3・4滝の宮線街路整備工事(下日出谷工区)
◎中央建設協同組合―南部流域鴨川第一準幹線管渠築造1工区5号工事
◎日新テクノ―西名栗線(人見入工区)森林管理道開設工事
◎島村工業―県営与野高層団地耐震補強工事(さいたま市中央区)
◎斎藤工業―県住大宮砂団地第3工区建築工事(さいたま市見沼区)
◎新研設備工業―蓮田特別支援学校給食棟ほか新築機械設備工事
【特別奨励賞】
◎秩父土建―荒川河川改修工事(近戸工区)
◎サイレキ建設工業―国道122号社会資本整備総合交付金(改築)工事4工区
◎ユーディケー―西部中央送水流量調節弁室築造工事
◎星野組―県道鷲宮停車場線歩道整備工事(久喜・鷲宮工区)
◎関中建設―国道140号道路改築工事(丘陵部6工区その1)
◎真下建設―国道254号舗装指定修繕工事(八日市工区)
◎松永建設―春日部女子高校部室・弓道場新築工事
◎産晃商事―庄和浄水場2号取水ポンプ修繕工事
埼玉県は、平成24年度の「災害復旧用応急組立橋架設講習会」を11月14日、鴨川第1調整池(鴨川第1排水機場)で開催した。
応急組立橋は、大規模地震や洪水などの自然災害によって、橋梁の損壊や流出が発生した場合、速やかに道路網を復帰有させることを目的に、県では4橋保有している。
同橋は、支間長16mから2mピッチで44mまで架設が可能。ピン連結となっており、組立、解体が簡易で特別な技術を必要とせず、部材も輸送が容易な長さや重量としているのが特長。
同日は、約80人が参加、カタヤマが架設を担当した。
埼玉県建設産業構造改善推進協議会(会長・岩ア康夫県土整備部長)は11月19日午後1時30分より、全電通埼玉会館で平成24年度の協議会を開き、23年度事業と24年度事業について報告を行った。
開会に先立ち岩ア会長が、「建設産業は基幹産業として地域経済を支えるとともに、県民の安全・安心を守る極めて重要な産業と位置付けられている。しかし、経営環境が一段と厳しさを増す一方、従業者の高齢化が進んでいる。再び活力を取り戻し魅力ある産業として健全な発展を図るため、官民一体となった取り組みが必要」とあいさつした後、岩ア会長を議長に議事に入った。
事業報告として、まず、県が埼玉県の建設産業構造改善のための主な取り組みについて説明した後、当協会、建産連からも説明を行い、特に意見なく承認された。
平成24年度事業計画では、「元金融マンが教える〜金融円滑法終了後の対応について〜」をテーマとした彩の国建設産業構造改善推進セミナーが12月3日に開催される。
協議会終了後、「若年者の建設業への入職促進に係る取り組み」について意見交換が行われた。
特に、24歳以下の若年入職者が減少していることを背景に、発注者や教職界からは「建設業界の役割や重要性を継続PRするとともに、業界の将来ビジョンを明確に若者に分かりやすく提示することも必要。建設業界と教育現場が連携し子供たち(小・中・高校生)に建設の魅力を伝えていきたい」などの意見が出された。これに対し業界側は「インターンシップの活用や企業説明会への参加などの対策は行っているものの、平成7年以降年々入職が減少傾向にある。促進のためには待遇面(給与、休日、福利厚生など)の充実が必要。このためには適正価格による受注が必要不可欠」とし、早急な景気対策や公共工事の増大を望む意見が相次いだ。
県企業局は11月27日午前10時から、「平成24年度埼玉県企業局優秀施工業者等表彰式」を埼玉県民健康センターで開き、23年度に完成した工事198件の中から施工管理、施工条件、施工技術に優れた4工事と4名の技術者を表彰した。
表彰式に先立ちあいさつに立った石田公営企業管理者は、「景気は依然として厳しい状況が続いているが、次の世代に引き継ぐ質の高い社会資本整備を進めていく上で、皆様方の経験に裏打ちされた高い技術力は欠かせない。今後とも技術力向上に向けなお一層の研鑽を」と式辞を述べた。
来賓として埼玉建産連の古郡会長と当協会の真下会長が出席、「本日の受賞は常日頃取り組んでいる技術向上の熱意の賜。今後さらに技術の研鑚に努められ、公共工事の適正な施工と、安全安心で高品質な社会資本整備のためご精進をいただきますとともに、建設技術の向上と社業の発展、ならびに本県建設業の発展のため一層のご尽力を」と受賞者に対し賛辞を贈った。
表彰状授与に続き、受賞者を代表してサイレキ建設工業の野中社長が、「県民の付託に応えられるよう、これからも技術力・施工力の向上に努めてまいります」と、謝辞を述べた。
受賞者は次の通り(敬称略)。
▽木下建設(現場代理人兼主任技術者・岡本優治)
地域整備事務所 白岡−4号函渠整備その1工事
▽サイレキ建設工業(現場代理人兼監理技術者・三浦 徹)
地域整備事務所 白岡−5号函渠整備その2工事
▽新井工務店(現場代理人兼主任技術者・山田裕行)
行田浄水場 発生土仮置き場築工事
▽川本技研工業(主任技術者・荒井孝洋)
庄和浄水場 1系原水流量調節弁更新工事
平成24年度埼玉県産業功労者として、当協会常任理事の片山金次郎氏((株)カタヤマ代表取締役)が受章されました。
さいたま支部
株式会社滝口興業
代表者 瀧口 幸子
所在地 川口市前川一丁目26番22号