一般社団法人埼玉県建設業協会

トピックス 2016年7月号

NETIS新技術説明会を開催

 本年度の新規事業である「NETIS技術説明会」が6月21日午後1時から建産連研修センター大ホールで開催され、経営者・経営幹部をはじめ、技術統括担当、現場担当者など約90名が参加した。
 当日は、NETIS(新技術情報提供システム)に登録された技術の中から8例が紹介され、各開発メーカーの担当者が、それぞれの概要や特長などを動画や資料などを使って分かりやすく説明した。
 この新技術情報提供システムは、公共工事のコスト縮減や品質向上などに役立つ新技術の情報を一元的に集約した国土交通省のデータベースで、今年3月現在で約3500件が登録されているという。2004年度は直轄工事件改の14.4%だったものが、2014年度には45.8%と、活用規模が年々拡大している。
当日のプログラムは次のとおり。

①日本SPR工法協会
「SPR工法」

地中に埋設された老朽管渠内に強固な複合管を形成し管渠の更生を行う製管工法で、従来は開削による管敷設替えで対応していた。本技術の活用により交通規制等の周辺環境への影響の減少とコスト縮減が期待出来る。

②正和電工株式会社
「バイオラックストイレ」

オガクズを用いた水を使わないトイレである。従来は、汲み取り方式あるいは水洗方式で対応していた。本技術の活用により、当初の糞尿を大幅に減量し、残渣は有機質肥料として活用できる環境にやさしいトイレとして地球環境保全に寄与できると期待できる。

③住友大阪セメント株式会社
「無機系注入式セメフォースアンカー工法」

あと施工型のアンカー定着工事に用いるセメントを主成分とした無機系注入式アンカー工法で、従来はエポキシ樹脂を主成分とした二液混合式のアンカー工法で対応していた。本技術の活用により、シール工、チューブ差込工が不要となり工程が短縮、経済性が向上する。

④ラバファルト株式会社
「クラック抑制ラバファルト塗膜工法」

中規模の舗装破損部分を打ち換えなしの補修で延命効果を発揮する事ができる技術。溶融したラバファルトを補修箇所に塗布し、直接加熱合材で舗装する。舗装のクラック抑制・ 剥離防止・止水を目的に開発したフィラー入り特殊アスファルト。

⑤西日本高速道路エンジニアリング中国(株)
「IRIを取り入れた道路管理画像システム」

道路画像(静止画)に、位置情報と路面の縦断形状をIRIで評価した情報を取入れた、道路管理画像システム。

⑥大昌建設株式会社
「無足場ロックボルト工法」

高所法面、急斜面、ダム工事などのロックボルト工にて足場を必要としない削孔を行う工法で、従来は足場を組み立てラフテレーンクレーン等で削孔用装置を搬送・設置し、削孔を実施していた。本技術の活用により安全性の向上、工期短縮、コスト縮減が期待出来る。

⑦PRMS工法協議会
「PRMS工法」

排水性舗装の空隙に高強度のレジンモルタルを擦り込む工法。排水性舗装のすべり抵抗向上、カラー化、空隙つまりの抑制、耐久性の向上が期待できる。

⑧アトミクス株式会社
「不織布複合繊維シート貼付コンクリート片剥落防止工法」

不織布複合繊維シートをプライマー・接着剤兼用材で接着する剥落防止工法で、従来は、プライマー塗布後、高粘度接着剤で連続繊維を接着する連続繊維接着工法で対応していた。本技術の活用により、工程短縮が可能となり、経済性の向上が図れる。

 なお、同研修には全国土木施工管理技士会CPDS認定プログラム4ユニットが附与された。

▲ページTOP